「補欠合格」──それは合格でも不合格でもない“宙ぶらりん”な状態

「補欠合格の通知が届いたけど、これは受かったってこと?それとも落ちたの?」
公務員試験の受験者から、毎年この質問をいただきます。
結論から言うと、補欠合格は“状況次第で合格に変わる可能性がある”状態です。
しかし、その「状況」がどうなれば繰り上がるのか、また「いつまで待てばいいのか」は非常にわかりにくいのが現実です。
この記事では、補欠合格の基本から、合格につながる可能性の見極め方、そして“待っている間にやるべきこと”までを解説します。
補欠合格とは?|“採用の余白”にいる受験者

補欠合格とは、現時点では採用予定人数に入っていないが、辞退などの理由で欠員が出た場合に繰り上げ合格となる可能性がある状態です。
つまり、「合格でも不合格でもない“待機所”にいる」ということ。
繰り上げが発生する主なケースは次の3つです。
1️⃣ 他の合格者が辞退した場合
2️⃣ 退職者が想定より多く出た場合
3️⃣ 稀に、合格者の資格取り消し・虚偽申告などが発生した場合
このうち最も多いのが「辞退による欠員補充」。
他自治体との併願や、勤務条件の違いによる辞退が出ることで、補欠者にチャンスが回ってくる構造です。
実例で見る「繰り上がるケース」と「繰り上がらないケース」

ここでは、実際に寄せられた2つの事例を紹介します。
① 東京の市町村を受験したAさん
最終順位:補欠11位
→ 結果:4か月後に繰り上げ合格
→ 背景:採用予定30名規模の自治体で、学生層の辞退が多発
② 埼玉県内の自治体を受験したBさん
最終順位:補欠1位
→ 結果:繰り上がらず
→ 背景:採用予定3名規模。辞退者ゼロ。
一見すると「1位の方が有利そう」ですが、採用規模や受験層によって“繰り上がる確率”はまったく異なるのです。
合格の可能性を見極める2つの指標

── 採用予定人数 × 自分の補欠順位
補欠合格から繰り上がる可能性は、主にこの2点で推測できます。
| 採用予定人数 | 補欠順位 | 合格の可能性 | 状況の見立て |
|---|---|---|---|
| 20名以上 | 1〜3位 | 高い | 辞退発生率が高く、繰り上がりやすい |
| 20名以上 | 10位前後 | まだ可能性はある | 自治体規模が大きければ可能性あり |
| 10名未満 | 1〜2位 | 運次第 | 辞退がほとんど起きず「運次第」 |
| 10名未満 | 3位以下 | 極めて低い | 欠員補充がほぼ起きない |
つまり、「大規模×上位補欠」ほど繰り上がりやすく、「小規模×下位補欠」ほど難しいという傾向です。
この表を参考に、自分がどの位置にいるのかを冷静に把握しておくことが大切です。
通知はすぐには届かない|“数日で結果が変わる”ことはない

「補欠合格通知が来た翌週に結果が変わる」──そんなことはほぼありません。
繰り上げ通知が届くまでの期間は早くて数週間、平均で2〜6か月です。
辞退する側の判断には、他の合格結果や勤務条件の比較などが絡むため、結果的に数か月ずれ込むことが多いのです。
焦らず、「動きがあるのは年末~年明けごろ」と見込んでおきましょう。
待っている間、どうすればいい?

「結果を待つ」だけの期間は、実は非常にリスクが高い時間です。
繰り上がらなかった場合、次の受験チャンスを逃す可能性があるからです。
おすすめの行動は、“不合格になったと思って動く”こと。
つまり、補欠合格=ほぼ不合格と想定し、
・次年度の再受験準備
・他自治体への平行応募
・現職でのキャリア見直し
このいずれかを進めながら待つことが重要です。
もし無事に繰り上がれば、それは“プラスのサプライズ”として受け止めましょう。
「待つ時間」を“次の準備”に変える

補欠合格は、結果が出ていないのではなく、「結果が動く可能性が残っている状態」です。
だからこそ、次の一手を止めず、状況を“待ちながら進む”姿勢が大切です。
焦るよりも、「もし繰り上がらなかった場合に、次をどう動くか」を今のうちに整えておきましょう。
それが、結果的に「どちらの未来でも後悔しない準備」につながります。
🎯 公務員試験の“次の一手”を整理したい方へ
LINE登録で受験戦略ガイドを無料配布中

📘 配布中の特典:
・社会人経験者の面接質問475選
・中途採用の受験スケジュール完全ガイド
・合格者がやっている「再受験計画チェックリスト」
不安な時間を“準備の時間”に変えるために。
今すぐLINE登録で、次の一手を一緒に整理しましょう。

※特典内容及び配布は予告なく変更または終了することがあります。


コメント