市役所福祉職に電撃合格──社会人が気をつけるべき“思わぬ落とし穴”とは?

社会人として働きながら公務員試験に挑む方の中には、予期せぬトラブルに直面する人が少なくありません。
仕事の繁忙、家庭の事情、突発的な体調不良など、計画通りに進められない場面が多いのが現実です。
今回は、まさにそのような状況を乗り越えて市役所・福祉職に合格したMさんにお話を伺いました。
ご家族の怪我によって介護が必要になり、準備時間が限られる中でどのように3回の面接を突破したのか。
そして、民間面接との違いを通じて何を感じたのか。
社会人経験者が抱えるリアルな課題を時系列で振り返ります。
受験のきっかけ|社会人でも挑戦できる

(Mさん)
私はこれまで介護や相談の仕事に携わり、4社を経験してきました。
利用者の支援にやりがいを感じていましたが、一方で「もっと幅広い立場で人を支えたい」という気持ちもありました。
ただ、新卒でないと公務員試験を受けられないと思い込んでいて、自分にはもう関係のない世界だと思っていたんです。
そんな考えが変わったのは、昨年の夏でした。
たまたまネットで“社会人枠”という採用制度を知り、「経験を積んでからでも挑戦できる」と初めて気づきました。
当時ちょうど社会福祉士の資格を取得したばかりで、経験と知識の両方を活かせる職場を探していたこともあり、一気にスイッチが入りました。
ただ、採用予定人数が「若干名募集」と書かれていて迷いもありましたが、「受けてみないと分からない」と腹をくくりました。
Web試験で焦って手応えがつかめなかった

試験は6月から8月にかけての約3か月間でした。
一次試験はWeb形式の基礎能力検査。紙の試験しか経験がなかったので、初めての形式に戸惑いました。
「問題を解くとき、画面と手元を交互に見るのが大変でした。
手計算をして答えを入力するのに時間がかかり、焦るほどにミスも増えていきました。」
対策自体は参考書を使ってやっていましたが、試験が終わった後に「落ちたかもしれない」と思いました。
しかし、結果的には合格ラインを越えており、一次を突破できましたが、正直なところ「なぜ受かったのか分からない」と思ったくらいです。
面接準備期|何をすればいいのか分からなかった

一次試験に通過しても、安心できる余裕はありませんでした。
面接試験が3回あったからです。
これまで受けてきた転職面接はせいぜい1回。
「いったい何を準備すればいいんだろう」と、完全に手探り状態でした。
「自治体のホームページを見ても、詳しい情報は書かれていませんでした。
面接日程も部分的にしか発表されていなくて、先の予定がまったく読めませんでした。」
そんな中で、検索に出てきたのが「公務員面接の突破校」の無料セミナーでした。
“社会人経験者に特化”という言葉が目に留まり、すぐに申し込みました。
このタイミングでようやく、「なんとなく対策する」から「正しい順序で準備する」へ切り替えることができたと思います。
思わぬトラブル|家族の骨折

準備を進めていた6月下旬、トラブルが発生しました。
同居していた家族が骨折し、しばらく介護が必要になったんです。
「出勤前に家事をして、夜は看護と片付け。
自分の時間がほとんどなくなってしまいました。」
朝は5時に起きて洗濯と食事の支度。出勤して働き、帰宅後は介護や翌日の準備。
22時には寝るようにしていましたが、睡眠時間も削られていきました。
そのころは「やるべきことが山ほどあるのに、何もできていない」という焦りが常に頭にありました。
そんな状態で受けた模擬面接で、講師から思いがけないアドバイスをもらいました。
「“今は寝てください”と言われました。最初は正直びっくりしました。
でも、冷静になってみるとその通りでした。寝不足で頭が回っていなかったんです。」
そこからは無理に詰め込むのをやめて、家事をしながら面談の録音を聞くようにしました。
音声で自分の回答を聞き直すと、伝え方の弱点が見えてきて、少しずつ整理できるようになりました。
限られた時間の中でも“インプットを止めない工夫”が、自信を取り戻すきっかけになりました。
面接本番

一次面接は集団形式でした。
他の受験者はほとんど男性で、土木職などの異なる職種の方もいました。
「待合室で自然に話しかけられて、そこから雑談が始まりました。
みんな緊張していたので、“お互い頑張りましょう”という空気ができたんです。
そのままの流れで面接に入れたのが良かったです。」
その後の二次、三次は個別面接でした。
最終面接には市長も同席していて、最初はとても緊張しましたが、想像以上に柔らかい雰囲気でした。
「町の特徴の話題になったとき、市長が“お酒好きなの?”と聞いてくださって。
そこから、会場全体が明るくなりましたし、準備してきた回答もうまく出せました。」
当初は「深掘りされなかったけれど、これは良いのか悪いのか」と不安でしたが、
後から振り返ると「確認の段階に入っていたのかもしれない」と感じました。
民間との違い|「できるか」より「なぜやるか」

「民間の面接では“どんな業務をこなせるか”という視点が中心ですが、
公務員試験の面接では“なぜその仕事をしたいのか”を掘り下げて聞かれました。」
特に福祉職では、知識やスキルだけでなく「人との関わり方」や「動機の一貫性」が重視されていると感じました。
これまでの転職では、施設の特徴を調べて基本的な質問に答えるだけで済んでいましたが、
今回は「自分の価値観」を言葉にすることが求められたのです。
「自分の強みや弱みを正面から見つめ直す作業は正直つらかったですが、
途中から“このプロセス自体が学びなんだ”と思えるようになりました。
準備は大変でしたが、終わってみると充実感がありました。」
合格後の今の気持ち

「通知を見た瞬間、安心した、というのが率直なところです。」
介護もあったので、試験期間中に退職していたため、不安が続いていましたが、合格の知らせでようやく気持ちが落ち着きました。
配属はまだ決まっていませんが、「介護か生活保護の分野で働けたら」と考えています。
他の受講者の話が支えになった

「グループ質問会で他の受講者の話を聞く時間が、すごく励みになりました。
同じように悩んでいる人がいると分かると、気持ちが軽くなりました。
自分の回答を客観的に見直すきっかけにもなりました。」
グループ形式での対策では、自分では気づけなかった視点を知ることができ、
他の人の質問内容や考え方が、そのまま自分の学びになったといいます。
「一人で抱え込まず、話すことで整理できる」——それが、結果的に自信にもつながりました。
あとがき(講師コメント)

社会人の受験では、思い通りに進まないことが少なくありません。
仕事の予定が変わったり、家庭の事情が重なったり——準備にかけられる時間は常に限られています。
Mさんが合格をつかめたのは、「すべてを完璧にやろう」とせず、
その中で“整える時間”をどう確保するかに意識を向けたからだと思います。
面接対策は、努力量よりも「どこに時間を使うか」で結果が変わります。
手探りで情報を集めるよりも、合格者の基準を知り、
最短で合格に直結する準備に時間を投資すること。
それが、“社会人がやるべき戦い方”です。
📞 受講相談|限られた時間を、合格に直結する準備へ

社会人の受験では、使える時間が限られています。
仕事・家庭・学習のバランスを取りながら、すべてを完璧にこなすことはできません。
だからこそ——「どこに時間を使うか」が合否を分けます。
突破校の受講相談では、あなたの現状と志望先をもとに、
合格までの道筋を個別にデザインします。
「今の準備をどう整えればいいのか」「何から優先すべきか」を、
講師が一緒に整理し、最短で成果が出るプランを設計します。
🧭 受講相談でわかること
- 志望先に応じた対策の優先順位
- 自分の現状が合格者水準にあるかどうか
- 今後取り組むべき具体的ステップ
対象者
- 社会人・中途採用・再挑戦など、すべての社会人受験者
- 「何から始めればいいか分からない」「今の対策が正しいか不安」という方
実施概要
- 所要時間:30分(Zoom)
- 費用:無料(初回限定)
- 担当:公務員面接の突破校 代表/講師 山戸
限られた時間を「正しい方向」に使うことで、結果の出方は変わります。
迷いを整理し、今日から合格までの道筋を描きましょう。




コメント